8月直前1週間
トレーナーが直前用のトレーニングメニューと栄養表を作ってくれた。忠実に実行していった。
[8/5・8/6・8/7のトレーニングメニュー表]



中負荷・高回数(1RMの40〜60%、15〜20回)に落とし、筋肉を大きくするのではなくエネルギー(糖)を消費することを目的にしたメニュー。限界まで追い込むと筋肉が炎症を起こし、皮下に水分を引き込んでステージ上で体が水っぽく見えてしまうため、常に2〜3回分の余力を残してセットを終える設計だった。
[ピークウィークの栄養表(カーボディプリート/カーボローディング)]

運動面はさほどきつくなかったが、最後のカーボ抜き・塩抜き・水抜きがきつかった。ふらついていた。水抜きの期間は仕事が休みの日に合わせ、外出しないようにして過ごした。夏場に外出の予定があったら危なかったと思う。
大会当日
会場入り口で、所属店舗のスタッフが作ってくれた激励メッセージ入りの色紙を受け取った。トレーナー以外にも、普段からこれだけ見てくれている人がいたのかと驚いた。「一瞬一瞬を自分が主役だと思って楽しんでください」と声をかけられた。
出場は16:30から。1時間ほど前からホールに入り、他部門を見て様子をうかがった。その後の待合室は、1人一畳もないほど狭く混雑していた。

Amazonで取り寄せたチューブ(本数で強度を変えられる)を使って肩→背中→胸→腕→ポージングの順で、大きい筋肉から補助的な筋肉へという順番でパンプアップを行った。前年優勝者が控室に入ってくると、その場にいるだけで貫禄があった。
舞台はドライアイスの演出と音楽、ナレーションで盛り上げる作りになっていた。緊張しながら自分の番が来ると、あとは指示された通りに動くだけになる。観客の声援は音楽にかき消されて聞こえなかった。
フリースタイル→指定の位置に戻る→全員で規定のポージング、という流れで進み、審査で自分は最初に外れた。残った出場者がポーズを取るたびに拍手が起き、外れた側もその場で力を入れて立ったまま待った。段々と絞られて3位、2位、1位が決まり、拍手して全員で退場した。


退場後、所属店舗のスタッフとトレーナーからねぎらいの言葉をもらい、記念撮影をした。協賛のクリスピー・ドーナツを渡され、「うまい」と言いながら一口食べるCM撮影もあった(実際にうまかった)。その後は服を着て、最後まで他部門を観客として見た。最後はメガロス所属トレーナーたちの部門で、プロ同士の争いが一番盛り上がっていた。ファミリー向けのジムだと思っていたメガロスは、実際には相当レベルの高い場だった。
感想と教訓
初めてのことばかりで、大変だったはずなのに、終わってみればあっという間だったという感覚が残っている。
所属店舗のスタッフが観客席に集まって応援してくれていて、名前を呼んでくれていたことは後で知った。他の店舗も同じように声を出して盛り上げていたという。
後日、友人が撮ってくれた動画と、メガロスのカメラマンによる公式写真を見た。自分だけ寸胴でみっともない、というのが率直な感想だった。最終的に76kg・体脂肪率17%という数字自体は一般的には太っているわけではないが、他の出場者とは明らかに違う場違いな見た目になっていた。あと3ヶ月早く始めていれば、もう少し絞れていたはずだという反省がある。動画には実際に笑いも起きている。こんな見た目なら出ない方がよかったのではないか、とも思う。
それでも、ここまで準備してきて出ないほうが、もっとみっともないだろうと思った。
「5年もやっててこの程度か」「トレーナーが付いていてそれか」という批判は、甘んじて受ける。トレーナーは重量を少しずつ上げていったし、その都度、最善のフォームを教えてくれていた。ただ、50代という年齢に見合わない重量にこだわったこと、そこにあったエゴは自分の失敗だと思っている。怪我をするたびに、トレーナーは代替種目を考えてくれた。そのおかげで、諦めずに続けてこられている。筋トレは、怪我をしても諦めない粘りと、代替種目を見つける知恵が要になると思う。
生まれ持った骨格や筋肉のつき方には、どうやっても敵わない差がある。そのうえで、続ける意味は何かと聞かれることがある。単純に、楽しいから、面白いから、というのが自分にとっての答えだ。サッカーや野球を「なんでやっているのか」と聞く人はあまりいない。競う要素はあっても、本人が楽しんでいるかどうか、昨日より今日、今日より明日、という積み重ねを面白いと思えるかどうかのほうが大きい。コンテストという場も、そういうものであっていいはずだと思う。
この経験から、次の長期戦略を練ることになった。


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