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毎晩、寝る前の15分、プラスチックの突起がびっしり並んだマットの上に裸で横になっている。最初は拷問のようだった。今は、これがないと一日が終わった気がしない。
この記事でわかること
- 痛い刺激が、なぜ寝つきの良さにつながるのか(体の仕組みから)
- 2ヶ月間の具体的な使い方と、慣れるまでの経過
- スマートウォッチの睡眠データに何が映り、何が映らなかったか
筋トレと栄養の次に残ったのが、睡眠だった
ボディコンテストに向けて、トレーニングと食事はそれなりに詰めてきた。それでも疲れが抜けない日がある。そういう日に無理をすると、たいてい怪我をする。最後に手をつけていなかったのが睡眠だった。
7月20日、Amazonでシャクティマットを枕とセットで買った。安くはない。
シャクティマットとは何か
インドの「釘のベッド」の発想を、プラスチックの突起に置き換えたマットである。北欧で商品化されて広まった。いわゆる指圧マットの一種で、突起の先はかなり鋭い。届いた日、うっかり指先で触って血が出た。最初の数日は、独特の匂いもする。
痛いのに眠くなる。体の中で起きていること
痛い刺激で眠くなるというのは、矛盾しているように聞こえる。ただ、体の仕組みから考えると、いくつか説明がつく。
① 刺激で一度緊張させ、そのあと緩める
マットに乗った直後は、痛みで体が「戦闘モード」に入る。自律神経のうち、活動用の交感神経が働き、心拍が上がって目が冴える。私が朝に5分だけ乗るとシャキッと目が覚めるのは、この反応だと考えている。ところが数分たつと、痛みに慣れてくる。刺激がおさまっていくにつれて、体は緊張からリラックス側へ戻っていく。夜に使うときは、この「緩む」流れを寝る前に作っていることになる、という考え方がある。
② 皮膚の血流が増え、体の熱が逃げやすくなる
マットから降りると、突起の跡が点々と残り、背中が赤くなっている。圧迫と刺激で皮膚の細い血管が広がり、血流が増えた印だ。

人は眠りに入るとき、手足や体の表面から熱を逃がして、体の内側の温度(深部体温)を下げる。寝る前の入浴が寝つきに良いと言われるのも、この熱の逃げ方と関係している。シャクティマットにも、これと似た働きがあるのかもしれない。
③ 毎晩の「儀式」になる
毎晩同じ時間に同じことをすると、脳が「この後は寝る時間だ」と覚えていく。睡眠の分野で入眠儀式と呼ばれるものだ。15分間マットの上でじっとしている時間は、一日の頭の切り替えとしてちょうどいい。
ただし、指圧マットの研究はまだ小規模なものが中心で、睡眠への効果がはっきり証明されているわけではない。ここに書いた仕組みは「そう考えられている」という範囲の話として読んでほしい。
2ヶ月の経過
最初の1ヶ月:薄着で10分が限界
素肌ではとても無理だった。エアリズムのような薄い下着を着て、ゆっくり体重をかける。それでも10分が限界だった。それでも、寝つきが早くなった気がした。朝起きたときに肩がこっていないことにも気づいた。
1ヶ月後(8月25日〜):裸で乗る
下半身に10分、上半身に15分。乗った瞬間は激痛だが、5分もすると慣れてくる。起き上がるときにまた痛い。そのあと体がぽかぽかして、明らかに寝つきやすくなった。
2ヶ月後:日課になった
枕は頭とお腹にも当てるようになった。頭は前頭部から後頭部まで、10秒ずつ順番に押し当てる。

お腹は、息を吐きながらお腹をへこませるドローインと合わせて押し当てる。朝の5分も続けている。
スマートウォッチの睡眠データには、何が映ったか
睡眠はGarminのスマートウォッチで毎晩記録している。使い始める前と後の週平均は次のとおりだ。
| 期間 | 睡眠スコア | 安静時心拍 |
|---|---|---|
| 7/5〜11 | 84 | 46 |
| 7/12〜18 | 81 | 44 |
| 7/19〜25(使い始めた週) | 79 | 46 |
| 7/26〜8/1 | 80 | 45 |
正直に書くと、数字は動いていない。理由は二つあると考えている。
一つは、使い始めたのが、この半年で数値が一番良かった時期だったことだ。ちょうど減量の最終盤で、もともと数値が高く、上がる余地がほとんどなかった。
もう一つは、Garminが寝つくまでの時間を測っていないことだ。睡眠スコアは、睡眠時間や眠りの深さなどから計算される。私が一番変わったと感じている寝つきの早さは、この数字には出てこない。
効かなかったのではなく、測れていない。今の時点で言えるのは、そこまでだ。
向いている人、向いていない人
向いていそうな人
- 寝る前に頭が冴えて、なかなか眠れない
- 肩や背中のこりが気になる
- 寝る前の決まった習慣を作りたい
慎重になったほうがいい人
- 痛みがとにかく苦手な人(服の上から始めれば、慣れることはできる)
- 皮膚に傷や炎症がある人
- 血をサラサラにする薬を飲んでいる人、妊娠中の人(使う前に医師に相談してほしい)
使っているもの
使い終わったら百均で買ったバスケットに丸めて入れて部屋の隅に置いておく。これだけとがっていると普通に収納できない。

マットだけより、枕とセットがいい。頭やお腹に当てる使い方は、枕があって初めてできた。似た形の安い指圧マットもあるが、私は比べていないので、ここでは触れない。
数字には出ない。それでも毎晩乗っている。体感で十分だと思える道具は、そう多くない。


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